答弁書の作成方法
訴状が届くと、答弁書を裁判所に提出する必要があります。
記載する内容は、次の3つに大別されます。
1 請求の趣旨に対する答弁
通常は、
・原告の請求を棄却する
・訴訟費用は原告の負担とする
という記載をします。
2 請求の原因に対する認否
訴状の請求の原因に記載している事実をよく読み、認否をしていきます。
認否の方法は4つです。
(1)認める
記載事実に間違いがないということです。
いったん認めてしまうと事後的に撤回することは出来ませんので、「認める」と認否するときは慎重に検討します。
(2)否認する
記載事実に誤りがある、事実と異なるということです。
(3)不知
記載事実が関知しないことであり、知らないということです。
(4)争う
記載事実のうち、法的主張や法的解釈について争うということです。
3 被告の主張
被告の反論です。
答弁書提出期限までには、時間がないことが多いです。
そのため、訴状の内容をすべて把握して充分な反論をすることは現実的ではありませんし、裁判所もそこまで期待していません。
多くは、「追って主張」という手段をとります。
定型的な記載方法は下記のとおりです。
このように簡単な内容の答弁書を提出し、ひとまず、原告の請求を争うことだけは伝えておいて、詳細な反論はじっくり練り上げて、別途「準備書面」と呼ばれる書面に記載して提出するのが通常です。
平成●●年(ワ)第●●●●号 ●●●●事件
原 告 ●●●●●●
被 告 ●●●●●●
答 弁 書
平成●●年●●月●●日
●●●●裁判所民事第●●部 御中
住所
氏名 押印
第1 請求の趣旨に対する答弁
1 原告の請求を棄却する
2 訴訟費用は原告の負担とする
との判決を求める。
第2 請求の原因に対する認否,被告の主張
調査の上,追って準備書面をもって認否反論する。
以 上