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弁護士の選び方

法律相談にいらした方から、「弁護士さんって色々いるけど、どういう基準で選べばいいんですかね?」という質問を受けることが意外に多いように思います。

 

弁護士に相談される方は、人生の大きな節目にいるはずです。

また、精神的にもかなり負荷が大きい状況にいるはずです。

事案によっては、弁護士は、気持ちを隠さず相談できるほぼ唯一の存在となることもあるはずです。

その場合、一番大事なのは、弁護士との相性だと私は思います。

やはり弁護士も依頼者の方も同じ人間ですので、極論すると、話し方に違和感があるとか、価値観が違うとか、人間同士の相性があわないことは必ずあります。

そのような弁護士に、心の底から悩みを打ち明けることはできるでしょうか。

 

もちろん、相性がいいだけでは、もちろんいけません。

弁護士としての最低限の職務経験は必要です。

最低限が何年くらいかと言うと、それは人それぞれだとは思いますが、長ければそれだけでいいというわけでもありません。

法改正や最新判例をアップデートせずにいる弁護士がいることも事実だからです。

いわゆる一般民事と呼ばれる、家事事件・労働事件・賃貸借等の分野では、一般的には3年くらい弁護士としてまじめに仕事をしていれば、一通りの案件は担当できますので、一応は3年くらいで最低限の職務経験と言ってよいのではないかと思います。

その後の経験年数を、弁護士としての能力にいかに結びつけるかは、個々の努力や職務への姿勢・・・要するに、真摯に職務に取り組んでいるかどうかにかかっています。

 

では、初めて会った弁護士の努力や姿勢をどうやって判断すればいいのでしょうか。

1回会っただけでは完全に判断することはできませんが、話し方でおおよその雰囲気は伝わるのではないかと思います。

相談内容を丁寧に聞いてくれるか、説明内容が独りよがりではなくわかりやすいか、知ったかぶりをしていないか・・・などなど。

真摯に職務に取り組む弁護士は、依頼者への対応も真摯になるはずです。

 

 

最後に、弁護士費用も重要です。

私は、依頼するかどうか迷ったときには、他の弁護士にも相談してセカンドオピニオンをもらう、あるいは、相見積もりをとることをおすすめしています。

色々な弁護士の人間性、事件処理の方針とあわせて、弁護士費用についても話を聞いて、最も頼みたいと思った弁護士と関わりをもつ。

他の弁護士にも相談することをいやがるような弁護士は、いないと思いますし、もしいるとすれば自分の方針に自信がないということなのかもしれません。

 

色々と述べましたが、個人的には、一番重視すべきなのは、弁護士との相性だと思います。

話しやすそうか、事件処理の方針はあいそうか、法律相談の際にはきっちり確認することをおすすめします。

吉利 浩美弁護士